KLスカラン 母のぼやき 第1回
複眼で見るマレーシアB面 by KAYAの母
1つのトピックについて母娘それぞれの感性で迫るコラボレーションコラム
はじめまして。マレーシアのインター校に通うGrade11女子の母です。東京の中高一貫校の中3〜高1の時期は母としても穏やかな日を送れるはずだったのに、コロナ禍真っ只中に夫の駐在帯同家族としてマレーシアに来てしまいました。世の中全ての人もどうして良いか分からない時期に、何もかもが初めてのマレーシア生活が始まりました。2年ぶりの一時帰国の際に日本の友人に「上海はロックダウンで大変らしいよ、マレーシアでよかったね」と言われたことは少しショックでした。 日本での上海の報道は多いけどマレーシアの報道はないから知る由もないんですね。どんなにネットやSNSが発達しても埋められない部分はやっぱりあるなぁと思いました。
娘のインター校の初めの1年間はほぼほぼ9割オンライン授業の日々で友達作りも出来ず、外出は許されず、18歳以下でもワクチン証明書がなければ食料品の買い物すら行けない、ロックダウンが再開されたら特定の地区から外に出ることもできない、そんな地獄の日々が一年以上も続きましたかねぇ。父親もずーっと在宅勤務で、母親はヒステリックに不機嫌だし、英語もパソコンもインターの授業にも不慣れで家族以外に話す相手といえば毎日毎日の学校が終わった後の英語の家庭教師だけ、今になって振り返ると我が娘もよくまぁそんな生活を乗り越えたもんだと思います。
外出制限が緩くなってからは学校とは無関係な「ローカルフード探求部」「ぱぶりっくトランスポーテーション愛好会」の活動に勤しむようになりました。娘が部長兼会長で部員会員は私一人、しかもその部員は極度のわがままで威張り散らしている。部長は毎日どこの何を食べるのか迷っています。マレー系中華系インド系や小洒落たカフェ系(KLは小洒落たカフェも多いのです。ムスリムはお酒を飲まない前提ですからカフェ文化も浸透しやすいのではないでしょうか)。
部長も部員も優柔不断で場所決めに1時間費やすこともザラです。IBDPで問われる能力の一つがタイムマネジメントなのに、あーでもないこーでもない時間を過ごしてしまいます。誰もがスマホを持つ時代になって、タイムマネジメントはIB生だけでなく全人類の課題でもありますけど。