巻頭 vol.8 2023年4月号
ACT教育ラボはマレーシアのACT教育研究所から枝分かれした塾です。ACT教育研究所はクアラルンプールのダマンサラ・ジャヤでスタートし、2000年にモント・キアラに移転しました。移転してすぐに、小学校二年生の女の子三人組が作文教室に参加してくれました。コミュニケーション能力が高く、言葉のキャッチボールが面白いほど進みます。こちらの投げた球をそんなふうに受け取ってくれたのか。ああ、そんな球を返してきたのかと、驚きの連続でした。その中の一人の生徒は五年生になって日本に本帰国したのですが、先日、近くまで遊びにきてくれました。約20年ぶりの再会です。
彼女は日本の大学を卒業して看護師になりました。仕事をしていく中で社会人教育とコミュニケーションの必要性を感じてアメリカの大学院(成人教育学・リーダーシップ)に留学。現在は看護師を続けながら講演や医療系ライターとして忙しくしているにもかかわらず、「作文教室にも参加したい」「のりりん(僕のことです)、大人向けの作文教室はやらないの?」とまだまだ余力があるようです。せっかくなので機会を作ってオンライン授業の参加してもらおうと考えています。彼女にとって「さくぶん教室」は原点になっていて、当時書いた作文や読書ノートは今でも保存して時折読み返しているそうです。
20年ぶりの再会なのに、昨日の続きのような感じで自然と会話をしたことを、今となっては不思議に感じるひとときでした。 所長 大谷雅憲
旅行シーズンが始まったためかコロナがおさまってきたせいか全国旅行支援が使いやすくなったからか(おそらくその全てが連動していると思いますが)、三月にはたて続けに遠方から知り合いが廿日市にやってきてくれました。
一人めは山梨在住の数十年来の友人。九州の山に登りに行く途中で顔を見に寄ってくれました、しかも遠路はるばる車を運転して。私より幾つか年上の彼女は年を重ねるごとに機動力が増していくようで(本人は体力が落ちたと言うものの)、私もこうありたいと思うことしきり。
その翌週はACTマレーシアで小2から小5までさくぶん教室に通っていた元生徒が埼玉から(上欄で大谷が書いている彼女です)。去年結婚したお相手と宮島に行った帰りに会いにきてくれました。今や彼女も二十九歳。本業もめいっぱいがんばりながら、文章を書くことが半分仕事のようになっており、それを心から楽しんでいて、すてきな大人になったなあとまぶしく感じられるほどでした。
さらにその翌週には去年KLのインター校から日本の大学に入った生徒とそのご家族がこれまた埼玉から広島旅行に。宮島でお茶をしながら近況を伺いました。マレーシアではコロナによるMCO(おお、なんだか懐かしい響き)のために終始オンラインでの受験指導となり、本人ともお母様とも直に会うのは何年かぶり。大学では日本人学生と外国人留学生の間をつなぐ役割を担っているようで、帰国生に求められる働きをしっかり果たしている様子を頼もしく思いました。
マレーシアから日本に戻って初めての冬越しの後、うれしい再会が続く春です。
代表 佐々木真美