巻頭 vol.7 2023年3月号
国公立大学の前期試験の最中にこの記事を書い ています。今年の国立大学の平均倍率は 2.8 倍。東京外国語大学は数学の2科目を必須にしたため、志願者数が 74%減って倍率 1.1 倍の専攻もあっ たようです。これは統計などを使うデータサイエ ンスが主流になったため、文系でも数学が求められるようになったからです。早稲田大学の政治経 済学部でも国内入試では数学が必須になっています。
一橋大学で新設されたソーシャル・データサイエンス学部は 6.1 倍の高倍率でした(募集人員 30 志願者数 182)。後期だと 25.8 倍になります。統計や情報・AI、プログラミングを学び社会科学分野で活用していく、文理融合型の学部です。一橋大学の帰国生入試は商学部・法学部・経済学部・社会学部では毎年各学部5名程度が合格しています。試験科目は一次(小論文・英語)、二次(面接)で、各教科 100 点。ACT からはこれまで6名の生徒が合格しています(商-1,経済-1,社会-4)。残念ながらソーシャル・データサイエンス学部は帰国生入試を実施していません。
2022 年度の大学進学個別直前コースは、2 月27 日で終わりました。当初は4人の生徒がいましたが、2人は海外の大学へ1人はグローバル入試へと進路が変更したため最後まで残ったのは1人でした。私が大学受験生を教えはじめた頃は、受験生は私立大学、それも早慶上智 ICU の人文科学系が中心でしたが、社会科学系、理系、そして難関国立大学と多様化してきました。
所長 大谷雅憲
二月の初めに一週間ほど東京に滞在しました。何件かの用事が意外と早く片付き、次の予定までに一日ぽっかり空いてしまって、さてどうしたものかと考えていたところ、友人が神田明神から湯島天神界隈を案内してくれるとのこと。はるか 昔、昭和の終わりぐらい( ̄∇ ̄)に私自身、都内で学生時代を過ごしましたが、どちらの神社にもお参りした記憶がありません。元来、不信心者ゆえ神仏との縁は薄かったようで…。
今回初めて足を踏み入れた神田明神は外国人観光客受けしそうなミュージアムショップ的な施設を備え、しっかりと時代の波に乗っている様子が伺えました。一方、湯島天神は恒例の「梅まつ り」がちょうど始まったばかりで、梅はまだ一分咲きでしたが、受験生らしき学生服の集団や家族連れがひきも切らずにやってきます。境内に設置された掛け所には合格祈願の絵馬が鈴なりに。そうだった、二月といえば日本は受験シーズン真っ只中! ここは学問の神様、菅原道真を祀った神社なんだわと思い出し、いそいそと参拝の列に加わって、「うちの受験生たちもよろしくお願いします」と祈ってきましたが、そんなインスタントなお願いが果たして道真公に届いたかどうか。いやいや、わが ACT 教育ラボの受験生諸君は神様の助けがなくても、実力で突破してくれるはずーーそう信じながらも、やはり心のどこかで念じてしまう早春です。
代表 佐々木真美