あじなんだより Ajinan Report vol.7
昨年末の大鳥居修繕工事終了記念という名目で、1月の第2~4土曜日に宮島で花火大会がささやかに開催されました。毎年夏に行われていた大規模な花火大会は2019年を最後に終了。というのも、以前から大会終了後のフェリー乗り場に数万人が殺到したり、海上のカキいかだが見物のボートに壊される事故があったり、と安全確保が難かしくなっていたそうです。各地で花火大会がなくなっているのはコロナのせいだけではなく、似たような背景があるのかもしれません。
大会初日の夕暮れ時、堤防前で打ち上げ開始を待ちました。大々的な宣伝がなかったためか、人出はそれほど多くなく、町内の人たちが花火の音に気づいて家から出てくる程度。その中で目を引いたのは、私たちのいる堤防から軽々と瀬戸内海を横切って対岸の厳島神社上空へ滑空していくドローンです。
パイロットは夜空を見ながらリモコンを操作し、淡々とカメラのシャッターを切っていきます。ドローンすごい、いや、パイロット器用! 花火を見上げたりドローン操作を覗いたり、あっと言う間の約10分。冬空に弾ける花火はひときわ鮮やかでした。超寒かったけど。
その一週間後の1月22日は全国都道府県対抗男子駅伝が行われました。去年と一昨年はコロナの影響で中止となったのですが、それ以前は毎年テレビ中継をマレーシアの自宅で観戦していました。なにせ広島市の中心部をスタートするコースは原爆ドーム前を通って西へと向かい、我が阿品の先の宮島口(宮島に渡るフェリーの船着場です)まで行くので、懐かしの故郷が中継に映るとそれだけで大興奮です。今年はその故郷の住人となったためテレビ中継のありがたみは薄れましたが、生で見られるとあって、また別の意味で大興奮。ランナー集団が近づく時間を見計らって見物に出かけました。
一般車の通行が遮断された国道にまず大会広報車が現れて、あたりは張り詰めた雰囲気に。続いてテレビ中継車、その後に白バイ、そして一位と二位の選手が競りながら目の前を走り抜けていきます。
すぐさま三位グループの集団がやってきて、これまたあっと言う間に過ぎ去りました。みんなホントに早い! その後、タスキを渡し終えた選手が「いやぁ足の怪我がまだちょっと」と知り合いらしき人に話しているのを目にして、「ランナーも人間なんだよなあ」と妙な感慨を持ちました。