KLクナンガン* 母のぼやき by KAYAの母 第13回
*KL memories(クアラルンプール追想)の意
地球の暮らし方B面「したたかハイブリッド」
オランダのスーパーでアルバイトの若い女の子ふたりがダルそうに「I wanna die」と英語で立ち話をしていました。「もうムリ」「最悪」とか、よくある世界共通の若い女の子の会話ですよね、失恋でもしちゃったのかなぁとおばさんは勝手に思いこみました。。。英語も喋れないのにこの手のフレイズだけ聞き取っちゃうなんて私もプロのおばさんだな、ふふふ。
[※写真はオランダの国民的スーパーマーケット『アルバートハイン』のマスコットキャラ"ハムスターファミリー"(個別の名称は不詳)]

この件を娘に話したら「ああ良く聞くよ、私の友達は kill myself.ってよく言うね」とのこと。英語音痴の私の印象としてはkill myselfの方が能動的で決意がありそうに聞こえるんだけど、違いがあるの?

I wanna die を聞いて私の頭に浮かんだのはふたつの歌。まずは「I will survive」という英語の歌。広い意味では die の反対語はサバイバルと考えることもできますよね。自分をフった男に対して、あれから私は生まれ変わって強くなった、あんたがいなくても私は私の人生を生きている(英語音痴の筆者による激しい意訳)そして you’re not welcome anymore と歌っています。
そしてもうひとつ最近知ったこちらの日本の歌「最上級に可愛いの!」。同じく失恋を乗り越える歌詞で、君にフラれたアタシは今自分史上一番可愛い!それをフった男に認めさせるという乙女の逆襲、これはかなりしたたかな報復戦術ですよ。
同じことを歌っているのに、全然違う。とりあえず無料版ChatGTP聞いてみるかー。

ふむふむ、英語は行為者重視の言語だから「自分がどうするかにフォーカス」、日本語は関係重視の言語だから「状況や感情・相手との関係にフォーカス」。そのため同じ内容の歌詞でも全く違う印象になる、とのこと。じゃあIELTSやTOEFLなどの英語的思考が問われる試験だったら、「最上級に可愛いの!」の乙女の逆襲っていう発想は点数が取れないってこと? まぁ、このトピックが扱われることはないから問題ないか。。。
では、恋愛においてはどっちがしたたかなのか? この手の質問はまだまだChatGPTは苦手だよねー。情報をくれるのはありがたいけど、チャッピーは頭でっかちで自分自身じゃ唯一無二の経験ができないからインテリジェンスが欠けてない? 人間は乙女も男子も各自で決断するべし、正解はないんだし。

こんなことで引き合いに出して不謹慎かもしれないけど、我らが日本の新首相「高市早苗」氏はニュースを見ると強くもあり可愛くもあり、ハイブリッドのしたたかさをお持ちだと個人的には思います(この場合は恋愛に関してではありませんよ!)。彼女の影響で海外での日本人(女も男も関係なく)の印象が少し変わるのではないでしょうか。
ぼやき母は晩秋のオランダの片隅でそんなことを考えました。オランダはもう文字通り寝ても覚めても薄暗い季節です。なぜオランダ人が夏の太陽に浮かれるのかが私にも分かりつつあります。常夏のマレーシアの太陽が懐かし過ぎる。。。


