KLクナンガン*by KAYA 第9回

*KL memories(クアラルンプール追想)の意

地球の暮らし方A面「ちょっと遠いが、夏の思い出」

今年の夏、中学からの友達三人と富士山に登ってきました。山なんか登るつもりなかったのに知らないうちに私もその登山メンツに入れられていて半ば強制的に行きました。途中一人が高山病になったり、疲労でペースが乱れたりし、結局全員違う時間に登頂しました(ちなみに私が一番乗りでした。気温2℃の山頂でみんなの登頂待つのが一番辛かった思い出です)。山頂付近は人の渋滞が酷いし、水一本で500円もして、オーバーツーリズムを肌で感じました。あと登山中に知ったのですが、私含めみんな登山初めてでした。初挑戦富士山から行く、とか頭おかしいです。

次に私が所属しているスキーサークルの合宿に参加。宿泊先は冬に練習するために滞在する宿でした。今までこのサークルは本当にスキーするのかと薄っすら疑っていたので少し安心しました。私含め部員の半分くらい頭おかしいので、二泊三日で合計睡眠時間6時間未満だと思います。帰る際に宿付近でプチカーレースになったり、免許取り立ての人が超睡眠不足で運転したり、こうやって大学のサークルで人が救急車に運ばれていくニュースが作られるのだなと学びました。私が学生時代に119番のお世話になるのなら100%このサークルのせいでしょう。同期も先輩も愉快です。全日本出場経験のある同期もいれば、4年間でスキーしたのは3回だけという先輩もいます。4年は仲良い、3年は不仲で全滅、2年はサークル運営で仲間割れ、1年は寝ない。こんなにゆるいサークルなのに運営で仲間割れって正直意味がわからないです。来年は平和になるといいな。

合宿の後は両親に会いにオランダに行きました。座席をチェンジさせられたり、空港の入国審査で止められたり(EUは未成年が一人で旅行する際に書類を提出することが義務だそうです。すっかり忘れていました。)と、結構波乱万丈な出だしでした。着いてからよく言えばのんびり、悪く言えばだらだらと過ごしました。去年も二ヶ月ほど滞在して、大体のことはやり尽くしていました。なので家で料理してみたり、近所散歩してみたり、カフェ行ってみたり、それまでかなりハードスケジュールだったので良いデットクスだったと思います。しかし高い。物価が日本の2、3倍くらいはあると思います。外食するにも日本ほど安い値段でお腹を満たせないし、スーパーで美味しそうな野菜とお肉、パン買って家で自炊するのが一番コスパ良かったです。あと、オランダ人全員デカい。女性でも180cm以上の人ざらにいます。日本で小さくなくても、オランダに行けば自分がチビになった気分を味わえますよ。

最後に香港に行きました。香港も日本の二倍くらい物価が高かった。有名な重慶大厦は意外と清潔そうでカレーの匂いしかしないし、ビクトリアハーバーの夜景はやっぱり綺麗で、これが毎日見れるなら香港に住みたいと考えてしまうほどでした。でも私的には、公共交通機関のバス・トラムに乗りながら街中の景色を見るのが一番楽しかったです。マレーシアではバスの2階に座ったら土地に余裕あるなと感じることが多かったですが、香港のバス・トラムはコンクリート打っただけの無機質な建物、竹の足場、歩道いっぱいの人、ありえないくらいのバスの多さが同時に視界に入ってきて圧迫感がすごいです。

本当に押しつぶされそうだった。信号のカチカチ音と相まって、とにかく全てがカオスでした。あと暑すぎ、坂多すぎ、みんなせっかちすぎ。友人が車に轢かれそうになった時、運転手と同時に中指立ててました。ちなみに、街中に中国の国旗とか建国記念日を祝う広告が多くて、私が中学生の時に見た至る所に中国の政権を批判するビラが貼られている香港はなくなっていました。

中国本土、深圳にも一日行ってきました。香港から深圳まで電車に乗ってる時間は30分くらい。ちょうど国慶節(建国記念日)に連れて行かれ、友人に日本語喋ったら殺されると脅されました。タクシーに乗ってる時は日本語を喋らず、街中歩いている時は日本語バリバリ喋りましたが、誰にも見向きされなかったです。中国人ってやっぱりあんまり周りを気にしてないのかな。あと香港と比べて道があまりにも広いし、すごく整備されていて驚きました。正直東京よりも綺麗だったかもしれないです(ただトイレだけは日本の圧勝です)。その上安い。

物価日本の半分です。ドリンクスタンド毎50mにあります。どんだけ甘いドリンク飲むんだよ。全部QR決済で一回も現金を見なかったです。逆に香港は現金オンリーの店がめちゃくちゃ多い。最後に泊まったホテルで中国国旗がモチーフのハートのキーチェーンをもらいました。可愛い。普通におもてなしの一環だよね?

A面担当・KAYA(マレーシア名物ココナツミルクのジャムと同名):2005年12月生まれ。マレーシア・クアラルンプールのインターナショナルスクール卒業後、日本の大学に籍を置き、この秋から2年生に。東京での学生生活をはじめ、国内外のいろんな街をぶらついては立ち止まり、あれこれと呟きます。