あじなんだより Ajinan Report vol.35

ACT教育ラボの所在地は広島県西部にある廿日市市阿品(「はつかいちし・あじな」と読みます)。「あじな」の住民になった自らを「あじなん」と名づけ、暮らしの中で気づいたこと・感じたことを報告していきます。今回は、北海道に行ってきた件。彼の地で故郷のもみじまんじゅうに思いをはせる広島県民です。

札幌在住の友人に誘われて行ってきました、北海道。彼女はマレーシアで一緒にあちこち出かけた遊び友達だったのですが、ひと足先に(と思ったら十年も前だった…)本帰国して彼の地へ。このたび仕事を辞して本州の故郷に戻るということで、引越し前に声をかけてくれたのでした。

北海道といえば、でっかいどお…すみません。言わずにおれない年頃なのでございます。この「でっかいどお。北海道」は1977年に全日空のキャンペーンで使われたキャッチコピーだそうで、「ああ、あれね」と思うのはこっち側の人ですね、ふふっ。

北海道を訪れるのは学生時代にひと夏、釧路の知人宅に居候して以来。よって、ほぼ全てが記憶の彼方ですが、街を歩いていて一区画が「やっぱりデカい!」という実感がよみがえってきました。地図を見て本州の感覚でルートを組み立てると、歩いても歩いても目的地が近づいてこない。冬だったら遭難していそうです。今回、北海道大学の博物館を見学した後で大通り公園まで歩いていこうと思ったのですが、かの有名な札幌市時計台までもたどりつけず、赤レンガの北海道庁のあたりで根性が尽き、「ま、前にも見たし」と負け惜しみを言いながら引き返した次第です。

それにしても北海道大学のキャンパスは広大かつ自然豊かで、それはもう素敵でした。『動物のお医者さん』の舞台(原作漫画の方。同テレビドラマのロケ地は埼玉県内の大学だそう)かと思うと、こんなところで学生生活を送るのもいいなあと憧れました、夏限定ですが。

札幌駅の周辺では修学旅行生をたくさん見かけました。ほぼ全員が北海道銘菓『白い恋人』の紙袋を下げているところが、ほほえましい。でもさ、あれってラングドシャでホワイトチョコをはさんだだけじゃん、どこにでも似たようなものはあるでしょ、と思っていたひねくれオバさんは私です。

とは言いつつも、わが足元を見れば、宮島でも修学旅行生たちは限られたおこづかいでそれほどおいしくもない律儀に『もみじまんじゅう』を買っている。あれだって小麦も小豆も砂糖も何一つ広島産のものではないけれども、ついでに言えばもみじだって全国どこにでもありそうだけども、広島に来た人は買って帰るのがしきたりになっている。そう思い至り、心を入れ替えました。『白い恋人』、買って帰ろう。王道の北海道みやげで何が悪い。しかも、販売員さんは「北海道以外のお店では売っていません」って言ってるじゃありませんか。え、そうなの? だったら、なおさら買います、買わせていただきます!

そんなわけで、以前なら絶対手を伸ばさなかったと思われる同商品を数箱購入し、はるばるかついで帰りました。で、今日、阿品のスーパーに行ったところ、北海道フェア絶賛開催中。げ、大量に売ってるじゃん、『白い恋人』。どうやら販売員さんの説明は「道外にお店はない」という意味で、テンポラリーな物産展は別枠だったようです(泣)。