巻頭 vol.27 2024年11月号
テレキャスタータイプのエレキギターを買いました。「今さらエレキギターを買ってどうする?」と悩みに悩みましたが、触っているだけで幸せな気分になるので、買って正解でした。
アコースティックギターは2本持っています。1本はマレーシアに来たばかりのときに買ったもの(写真左)で、今年で30歳。安いギターですが、長い月日がいい色合いと音色をもたらしてくれました。名前は「ジャカジャカ君」です。マレーシアのギターショップで数年前に修理をしてもらいました。修理代はギター代の倍以上かかりましたが、店員さんに「あなたのメモリーだから」と言われて納得しました。ボディについた白い線は猫のひっかき傷です。
もう1本は日本に戻ってから買ったギブソンのJ-50。おそらく1970年代のものなので50歳を超えています。古い年代のギターは状態が良ければビンテージといって、とんでもない値段になっていますが、これはジャンク(がらくた)です。ボディは所々割れていて、弾いているとチューニングがすぐに乱れるので、ペグ(糸巻き)を交換し、ブリッジを2度貼り直しました。修理のための部品や機材、時間がかかりましたが、手間暇をかけた分、このオンボロ感が自分の分身のように感じます。
ついでにジーンズ類も修理しました。これも、ビンテージではなく30年履き古したジャンクです。さすがに穴あきを履く勇気はないので、猫のワッペンを買って貼りつけました。ちなみに猫のワッペンは100個以上ストックしています。
所長 大谷雅憲
近所の市民センターで開催された歴史講座に行ってきました。テーマは中世の海賊。鎌倉時代から戦国時代にかけて瀬戸内海で活動した“海賊”の成り立ちと変遷を古い文献を読みときながらたどっていく作業は、大学の授業のようで(途中眠くなったりして)、懐かしく、かつ新鮮でした。ちなみに、かつての呼び名”水軍”は江戸時代以降に使われた用語のため、現在は当時の”海賊”を使うのが学問上の通例だそうです。
和田竜の小説『村上海賊の娘』のヒットで注目が集まるようになった海賊ですが、陸の権威に従属しない彼らの生き方はなかなかに魅力的です。その彼らがなぜ変質・解体していったのかを尋ねると、講師の県立広島大学名誉教授・秋山伸隆氏は、「天下統一を成し遂げた豊臣秀吉が海賊停止令を出したのでね」と、なんだか残念そうにおっしゃっていました。こうした研究者の思い入れをあわせて知ると、遠い昔の歴史にも興味がぐんと湧いてきますね。
さて、この11月半ばに私、佐々木はクアラルンプールに今年も参上します。この機会に、面談でも雑談でも歓談でも、ご希望をいただければ日時を調整しますので、メールアドレス(act.edu.jp@gmail.com)にご連絡ください。
代表 佐々木真美