あじなんだより Ajinan Report vol.24

ACT教育ラボの所在地は広島県西部にある廿日市市阿品(「はつかいちし・あじな」と読みます)。「あじな」の住民になった自らを「あじなん」と名づけ、暮らしの中で気づいたこと・感じたことを報告していきます。7月後半はコロナ感染のため1週間ダウンしてました。日本は西から感染者がどんどん増えてるようです。

先日、農協系のスーパーマーケットで見なれない魚(税込¥380)を目にして即、購入。この値段なら心おきなく手が出せます。これまでの人生で、あちこちの魚を食べてきたと自負していましたが、これは初見でした。で、早速ググってみたところ、値札には「おび」とあるこの魚;

和名:アカタチ(赤太刀)/地方名:ミヤジマサマノヘコノオビ(宮島様の兵児の帯)

だそうで、こりゃまた風流な。この「ミヤジマサマ〜」の名は隣県山口の周防大島でもっぱら使われていて、広島ではミコノオビ(巫女の帯)、ネコノモットイ(猫の元結)とも呼ばれるとのこと。いろんな見立てがあるもんですね。小骨が少なく身離れがいいので、広島周辺では昔は離乳食に使われていたとの記述がありましたが、私の記憶にはないので、相当昔の話でしょう。今回は塩焼きにして美味しくいただきました。

そんな慎ましい日々を送る私の生活に、ついにコロナが割り込んできました。2020年3月K LでのMCO(移動制限令)発令以降、マレーシアと日本で数度にわたるワクチン接種を受け、人混みではマスクをいまだに着用し、ここまで感染とは無縁で来られたのですが、その日の朝、起き抜けに怪しい喉の痛みを感じ、直感的に「あ、コロナかも」と。すぐに発熱外来のあるクリニックに出向いたものの、PCR検査用に鼻をほじられただけで家に帰され、「陽性の場合は電話します」。

案の定、電話がかかってきて陽性を告げられたのですが、指示は「家で寝ていてください。5日経って熱が下がったら外出してよろしい」のみ。例の高価なコロナ薬の処方を希望するか否かは聞かれもしませんでした)。

そこから徐々に喉が痛みはじめ、こりゃかなわんと熱に浮かされながら、のど飴をネット検索して何十年ぶりに「浅田飴(アサダアメ)」を発見。いや〜、懐かしい。一九七〇年代、日曜朝のTVオーディション番組「スター誕生!」で、「せき・こえ・のどにアサダアメ」というコピーのCMが海馬(?)に刷り込まれるほど流れていたのですよ。当時販売されていたのは、ミント味の「クール」と超漢方テイストな「ニッキ」のみで、今回買った「水溶性アズレン配合ぶどう味」は初めましての商品。即効性は感じられなかったものの、二日ほどで痛みが消えたのはそれなりに効いたということかな。

今回コロナ感染のため、週末に予定していたマレーシアの友人との再会がキャンセルになったのは何とも残念でした。彼女は息子一家と家族旅行で来日し、「京都で会おうね!」と約束していたのです。再会ならずの翌日、ぼんやりテレビを見ていたら、東海道新幹線が名古屋で停止しているニュースが流れてくるではないですか。「明日まで動かない可能性あり」などと、けっこう深刻な事態に陥っている様子。友人にSNSで旅程を確認すると、「いま大阪。明朝、成田からのフライトで帰国予定」とのこと。「そりゃまずい。新幹線止まってるよ」「えー、でも旅行エージェントは大丈夫だって言ってるけど?」 

そのエージェント、何見て言っているんだか。これは当てにならん、今日中になんとか都内にたどり着かせなくては、と熱でぼやけた頭にカツを入れ、飛行機・深夜バス・J R迂回路を探しまくったものの、どれも満席もしくは外国人旅行者にはややこしすぎるルートばかり。結局、新幹線が不通の名古屋―浜松をローカル線で乗り継ぎ、深夜東京に到着して事なきを得ました。コロナに罹っていても、なんだかやっぱりバタバタしてしまう、あじなん佐々木でした。