巻頭vol.23 2024年7月号

20年ほど前、マレーシアの作文教室に通ってくれた元生徒が書いた本を紹介します。            所長 大谷雅憲

新人看護師の一年を先輩看護師がどのようにサポートしていくのかが、実践的かつ理論的に書かれています。経験や知識や背景の異なる人たちが協働するときに参考になる「学び」が詰まった本。この本を読んで、「子どもの学び」と「大人の学び」の違いがはっきりしました。

◾️内容紹介 看護の教育がマンガでわかる! 初めてプリセプターを任されることになった花咲の1年~春夏秋冬奮闘記。現場で直面する悩みや困りごとの「現場あるある」を、教育学の理論に基づき丁寧に解説し、考え方や対処法を伝授。後輩指導をきちんと学びたい人、必読の書!

◾️著者紹介:内藤美欧 2016年、上智大学総合人間科学部看護学科卒 病院勤務を経て、2019年より米コロンビア大学教育大学院で「成人学習・リーダーシップ」を専攻、最先端の教育学を専門的に学び、2021年同大学の修士号を取得、同年6月より埼玉県の病院で、院内教育担当者として研修プログラムの設計や運営、院内研修の講師を担当し、継続教育に携わる。

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この数年来、円安が止まりません。今日の時点でアメリカドル$1が日本円¥159.64。これまで最高の円高が2011年の¥75.32なので、そこから比べると円の価値は半分以下になっているのですね。今のところ私にはアメリカに行く予定はないので、日本国内の物価上昇を嘆いているだけで済むのですが、現地で学ぶ留学生(と学資を担う親御さん)は大変でしょう。もう何十年も前(二〇世紀末です^^;)、私もアメリカに一年ほど留学したことがありまして、ちょうどその時にアジア通貨危機が起こり、一緒に学んでいたマレーシアと韓国の友人たちが資金不足となって帰国の憂き目にあったのを思い出します。

そんな現状を踏まえて、TOEFLが日本在住者に対する受験料を減額するサービスをこの6月から始めました。今年9月30日までは通常US$245のところUS$199で受験できるそうです。それでも全然お安くはないと思いますが、マレーシアでの受験料はUS$195なので、ほぼ同じぐらいの金額となっています。

TOEFL 日本事務局のサイトでは減額の理由として、「昨今の歴史的な円安がTOEFLiBT の受験料に大きく影響を与えている」と説明しています。US$1=¥360の時代を知っている身としては、「そうか、この金額でも歴史的なのか」と妙なところで感慨を深め、自分がすっかり“歴史の語り部(生き証人とも言う)”たるに充分な年齢になっているのを実感しました。

代表 佐々木真美