KLスカラン by KAYA 第12回

複眼で見るマレーシアA面「近況&マレーシアCM考察」
1つのトピックに母娘それぞれの感性で迫るコラボレーションコラム

*スカラン(sekarang) :マレー語で「今」の意

もう5月ですね。私の通っている学校では、5月は12年生にとって卒業シーズンって感じです。卒業に向けた思い出作りのイベントだったり、先生が色々話したりとか、所詮学生なので日本の学生とやることはそんなに変わらない気がします。ちなみに、私の物理の先生も18年の人生、12年間の学生生活でどんな事があったか思い出してみて、みたいな話をわざわざ学校のフィールドに行って、この陸上競技に使うハードルを使って語ってくれました。結構感動したし、私の人生意外に充実してるなと前向きになれました。

でも一番暑くて日差しが強いお昼の一時にわざわざフィールド行って話さなくてもいいと思う。マレー半島は今熱波が来てるらしく、暑くて死ぬかと思いました。あとお話しするのは別にいいけど一応終わらせるべき勉強の範囲を終わらせてからしてほしい。実は先月の終わりからIBディプロマの最終試験が始まったのですが、物理の試験で授業で終わらせられなかった範囲が出てめちゃくちゃ焦りました。インターナショナルスクールは教育や先生の質が良いって言う人が一定数いますが、無責任な人が多すぎて信用ならないというのが私の意見です…。試験はまだまだ続くのでぼちぼち頑張らないと。

←ハードルとハードルの間を1年として、その間が12個、それぞれの1年の間に何があったか思い返しました

近況報告はここまでにして、今回はマレーシアのYouTubeに出てくるCMについて話したいと思います。YouTubeヘビーユーザーの私が見ている動画に出てくるのはPetronas(国営の燃料会社)、銀行、大学、携帯会社の広告が多い気がします。全部長いし全部感動する。イメージはテレビでよく流れてるすばるのCMがもっと長くてドラマ仕立てになった感じです。あれは一応車が関係するお話になっていますが、こちらの企業CMは話の内容が企業と全く関連がないです。最後までどこの企業のCMだったのかよく分からないことも‘あるある’です。CMを流す意味とは…。

CMも一年中同じものが流れているのかというと違って、何か大きな行事があるとそれに合わせてその行事が関連するドラマ仕立てCMに一気に一新されます。最近だとイスラム教の断食する季節が終わるとあるハリラヤという行事や旧正月に合わせてCMが一新されたかなと感じます。大体は家族の絆とか、人種とか関係なく一緒に幸せに暮らそうみたいなのがテーマに多い。というかそれしかない。

こういうCMが多いマレーシアでも特に別格なのがPetronasの広告らしいです。毎年この企業の広告を見て泣くのがありがちみたい。私の記憶の限りだと2年くらい前に一年を通してシリーズみたいに広告を流してたのが印象的でした。1話10分から20分くらいでそれが7話。合わせたら余裕で1時間以上あります。もはやYouTubeにお金払って広告として流すより映画として作った方が利益になるような…。日本人からすると無駄な出費な気がしますが、そういう意味がなさそうなことにこだわるのがマレーシアスタイルらしいです。 (右:大作すぎる例のCM)

「そここだわる?」みたいなこと結構多いです。営業はテキトーなのにデコレーションは謎に豪華すぎるショッピングモールとかもたくさんあるし。弊害もあると思いますが、こういうよく分からないところもマレーシア面白いなって思える一面だと思いますね。日本帰ってもマレーシアのCM見たいな〜。

ライター:KAYA(マレーシア名物ココナツミルクのジャムと同じ名前です) 2005年12月生まれ。マレーシア・クアラルンプールのアメリカ系インターナショナルスクールで国際バカロレアのディプロマプログラムを履修中。十代の視点から日々の気づきを発信していきます。