あじなんだより Ajinan Report vol.19

ACT教育ラボの所在地は広島県西部にある廿日市市阿品(「はつかいちし・あじな」と読みます)。「あじな」の住民になった自らを「あじなん」と名づけ、暮らしの中で気づいたこと・感じたことを報告していきます。今回はマツダミュージアム観覧からのもみじまんじゅう問題まで。広島ローカルな話題でございます。

広島市南東部の一角を占めるマツダ自動車の工場敷地内にある博物館「マツダミュージアム」を訪れる機会がありました。博物館はどんなジャンルのものでもそこそこ楽しく観覧するのですが、それに大好物の工場見学が加わるという、とってもテンションの上がるイベントへのお誘いをいただいたのです。当日はめずらしく朝から雪が降って電車が遅れ、集合時間に間に合わないのではないかとゼエゼエ言いながら走りました(最近こういう展開、多い…)。

自家用車で行かなかったのは電車が自宅の最寄り駅から一本で行けるので便利である(はずだった)のと、マツダの本社駐車場にスズキの軽自動車を停める根性がなかったからです。

ミュージアムでは、コルク製造から始まり軍需会社指定を経て戦後の復興、そして今日へとつながるマツダの歴史を館長さんに説明してもらいつつ、歴代の代表車種を見学しました。

一緒に回った観覧グループの中には、「この車の開発チームにおりまして…」と言い出す方もいて館長さんもびっくり。お目当ての工場見学は写真撮影禁止なのが残念でしたが、製造ラインとそこで組み立て作業に携わっている工員さんたちの動きをじっくり見ることができました。

見学終了時、記念品としていただいたのがマツダ特製もみじまんじゅうの詰め合わせ。車の焼き印がついているのは形状こそ紅葉ではありませんが、味はれっきとしたおまんじゅうでした。

このおみやげをほおばりながら、ふと思い出したのですが、かつて他県出身の友人から「広島といえば、もみじまんじゅうだよね。よく食べるの?」と聞かれると、「何バカなこと言ってんの。あれは観光客の土産物用で地元の人間はほとんど食べんわ」と答えたものでした。仙台の人が“萩の月”を家庭で常食しますか? 札幌の人が“白い恋人”をおやつに食べたりせんでしょうが、と。

しかし本帰国以降のこの一年半を振り返ると、もみじまんじゅうをいただく機会も少なくなく、結構ひんぱんに口にしていることに気づきました。その上、宮島に出かけたりスーパーのお菓子コーナーを覗いた折に、「お、アップルチーズ味もみじ、新作か〜」とか「クロワッサンもみじ、いいねえ」とか言って自ら購入していたりもする。挙句は、「私のお気に入りのもみじまんじゅう屋はX X X」とブランド指名まで出来るようになっている。もみじまんじゅう風土にどっぷり浸ってしまった私…。

ちなみにいつもお願いしている美容院のスタイリストさんは、「お使いものには葉脈がきれいなので、元祖のお店のもの(左の写真)を買っている」そうです。