KLスカラン 母のぼやき 第10回

複眼で見るマレーシアB面 by KAYAの母
1つのトピックに母娘それぞれの視点で迫るコラボレーションコラム

*スカラン(sekarang) :マレー語で「今」

今年のチャイニーズニューイヤーは2月10日です。街中が旧正月の赤色の飾りで彩られています。マンダリンオレンジも店先に箱が山のように積まれて売られています。その売り場にはカッターとテープを持った店員さんがいて、彼らは箱の中身に傷んだマンダリンが入っていないかどうかチェックして再度梱包してくれる専属係です。でもここはマレーシア、チェックしてよと客側が言わない限りチェックはしてくれません。

爆竹屋も大盛況です。この街には少なくとも二十件の花火爆竹屋が並んでいました。旧正月の当日午前0時は本当に爆竹がうるさいです。これだけ売っていればあれだけうるさいのも理解できます。

Chinese New Yearは日本のお正月のように食品も大売り出しがあります。売り出しと言っても、実はそんなに安くなっていない、、、万国共通ですね。

さて、この中華食材店の看板、この中にChinese Sausageが数種類あります。しばらくの間このソーセージの違いが謎だったのですが、答えを中華系マレーシア人女性に教えてもらいました。

中華系ソーセージは、その糸の色によって違いがあり、白い糸はアルコール入り赤身肉多め、緑色の糸はアルコールなし、赤い糸はDong Qui(female Ginseng)入りだとのこと。Dong Quiは漢字で書くと”当帰”。あらあら更年期には赤い糸のソーセージがいいのね!と思っていたら、彼女からこんなメッセージが届きました。

「中華ソーセージはあまりいい油を使っていないから食べすぎちゃダメだよ!」 でもでもでも、誘惑に負けて赤糸と白糸を買ってしまった。そして更に娘から「最近Chinese Sausageの食卓出現率多くない?」と鋭いひとことが。。。肝心のお味ですが、やはり赤糸は漢方系の香りがしますので好き嫌いが別れそうな味でした。

旧正月前は、このスタイルの華人のお菓子屋さんも大盛況。1月末は店内が混雑しすぎていて外で待つ人が並んでいました。このプラスチックのポットに詰められたお菓子、とっても美味しいんです!10個20個とみなさん大量に買って行きます。

マレーシアの旧正月、中国本土では失われてしまった華人文化が多く残っていてイーサンというお祝い料理もその一つです。願い事を叫びながら一つの大皿をみんなでかき混ぜる料理、新年快楽(シンニェン クワイラー)!

ライター KAYAの母:2020年より夫娘とともにマレーシア生活をスタート。ときに鋭く、ときにゆる〜く、話題に切り込みつつ、ぼやいてもらいます。