グローバル入試・英語による学位取得コースとは?
従来の帰国生入試に加えて、日本の大学へ入学する際のスタンダードな入試形式となりつつある「グローバル入試」「英語のみで学位が取得できる日本の大学のコース」について解説します
この数年来、日本国内の大学で、日本語を使わず英語のみで学位が取得できるEnglish-based、English-taught等と冠するコース(以下、英語学位コース)が増えてきました。対象となるのは主に留学生と海外のインターナショナルスクール(以下、インター校)や現地校で就学した帰国生です(コースによっては日本国内生も含みます)。こうした英語学位コースでは大学生レベルの日本語力は必要としませんが、そのぶん高い英語力が求められます。早稲田・慶応であれば、TOEFLは最低でも100点(120満点中)は欲しいところです。
英語学位コースを設置している学部・学科では秋入学の募集が多く行われていますが、春入学の募集もいくつかあります。また、ほとんどの入学試験では、いわゆる「グローバル入試」と言われる、基本的に書類で選考を行う形式が採用されています(※面接が課せられる場合あり)。
グローバル入試の主な選考材料は、以下の通りです。
・成績(ハイスクールの成績、Aレベルのグレード、IBのスコアなど )
・英語外部試験のスコア(TOEFL、IELETS等)
・英文志望理由書/課題エッセイ
他にもSATなどのスコア提出が必須の学部もあるので、志望校ホームページに掲載されている出願要件を読み込んで、必要書類・出願締め切り日を確認することが大切です。募集要項が発表されていない場合はホームページに掲載されている前年度の内容を参考にしましょう。不明な点は各学校のアドミッションオフィスに直接メールするか電話で問い合わせることを勧めます。
英語学位コースを設置している大学の学部・学科をいくつかリストアップしました。
早稲田大学 English-based Undergraduate Programs
政治経済学部EDESSA/社会科学部ソーシャルイノベーションプログラムTAISI/国際教養学部SILS
文化構想学部JCulP/基幹理工学部FSE ※JCulPは帰国生も受験できるが日本語能力試験等が必要。
慶應義塾大学
経済学部PEARL
湘南藤沢キャンパス(SFC) 総合政策学科・環境情報学科GIGA ※3分間の自己アピールビデオ制作など、独特な入試課題あり。
国際基督教大学 Universal Admissions ※入学後は英語だけでなく日本語能力も高めることが求められます
上智大学 English-taught Programs
国際教養学部FLA/理工学部/SPSF(Sophia Programs for Sustainable Future)※SPSFは2020年からスタートした、新聞学科・教育学科・社会学科・経済学科・経営学科・総合グローバル学科の6学科連携英語プログラム
立命館大学 English-medium Undergraduate Programs
グローバルスタディーズGS/政策科学部CRPS/グローバルリベラルアーツGLA ※アメリカまたはオーストラリアの大学とのデュアルディグリーコース等あり
同志社大学 The Institute for Liberal Arts(ILA)
国際教育コース※文学部・社会学部・法学部・経済学部・商学部・政策学部の6学部を横断して学ぶ英語プログラム