オーストラリア系インター校から日本の大学へ

合格体験記 in 2020

一橋大学 社会学部 ←Australian International School Malaysia

AKさんは2019年12月にAISMを卒業しました。この年の春入学の受験生は5名。他の受験生が9月で私立大学に合格して受験が終わった後、2月の国立大学受験に向けて一人でACTに通っていました。

役に立ったこと

読書好きの私は、よくACTの本棚を漁っていました。O先生は本をすすめすることが好きなのもあって、様々なテーマを扱った小説を読んでいました。読んでいた小説はただの娯楽ではなく、小論文にも活かせるような材料になることに後になって気づきました。例があると論点も具体性が増して、小論文の質が上がると思います。受験生は勉強漬けになることが多いはずが、私は今までにないぐらいに多くの小説を読み、映画を見ました。もちろん勉強もしっかりとしましたが、帰国生受験は知識ばかりを詰め込むようなものではないため、ここ一年は本当に充実していました。

不安だったこと

私は出願期間になっても、志望動機や興味のある分野がなかなかはっきりしなかったのが一番不安でした。このことを相談したら、O先生は少しでも興味のありそうなテーマを扱った本をすすめてくれました。複雑な概念は噛み砕いてくれるようなもので、何も知らないままでも読めるようなものが多かったです。おかげで色々な作品に触れる中で、段々と自分の興味のある分野が見えてくるようになりました。特に面接を受ける場合は、動機がはっきりとしている方が安心して望めますから。

あと、私の場合、9月の私立(早稲田大学文化構想学部)と2月末の国立(一橋大学社会学部)を両方とも受けたので、受験生としての生活が長引きました。そのため、他の生徒たちが受験を終えるのを見ながら過ごし、最終的には一人だけACTに通う状態が数か月続きました。最初はモチベーションを維持できるのか、不安でしたが、先生たちが積極的に声をかけてくれたおかげで楽しく通うことができました。

当日の様子

一次試験の筆記は無事終わり、二次試験の面接は案外楽しいものになりました。面接官も優しそうな人で、マレーシアでの生活や異文化体験、マレーシアの「これはすばらしい!」って思ったものについて興味津々でした。そういう点では、数少ないマレーシアからの受験生であったのは強味だったと思います。一問一答じゃなくて、普段の日常会話のような楽しい面接でした。自分の興味のあるもの、私の場合はお気に入りの小説、ジョージ・オーウェルの『1984』についてお話できたことがなにより楽しかったです。だから、きっちりと解答を暗記するのではなく、伝えたいことを「面接ノート」にまとめることをおすすめします。

受験生の数によって面接まで待ち時間が長いこともあるので、簡単に見返せるとそわそわせずにすみます。実際、私は「なぜ一橋大学を志望したのですか?」「なぜ社会学部を志望したのですか?」とは直接訊かれず、最初の質問は「最近、興味を持っているものは何ですか?」でした。どんな質問にも臨機応変に対応できるように準備できるといいですね。