KLスカラン 母のぼやき 第9回

複眼で見るマレーシアB面「マレーシア王室アルバム」
1つのトピックに母娘それぞれの視点で迫るコラボレーションコラム(今回はソロコラムです)

この1月末にマレーシアの国王が交代なさいます。マレーシアでは各州のスルタン(王様)が持ち回り5年任期でアゴンと呼ばれる国王を務め、現在の16代アゴンは、パハン州のスルタン。

私は、毎年8月に開催される独立記念パレードのテレビ中継(3時間越え)を楽しんでいるのですが、パレードを貴賓席から鑑賞されるアゴンご夫妻の雰囲気が好きなんです。

一昨年は、王妃様が貴賓席で最新のiphoneで自撮りしまくり、韓国のサランヘヨポーズを連発、アゴンに小さな旗を渡して一緒にフリフリ、昨年はアゴンと王妃お二人が一般ピープルの観覧席に歩いて近付いて握手しまくり、小さな子供にはお年玉のような謎の袋を渡していました。画面の端っこにアンワル首相も写っていましたが、すぐに見切れてしまうほどでした。

昨年9月には夫から「王様、運転す」の題名とともに送られてきたニュース動画。アゴンが運転している!王妃が感激して涙している! (後から知ったのですが、意外と他のスルタンもご自分で運転されることがあるみたいです。)

https://www.thestartv.com/v/king-and-queen-touched-by-sabahans-waiting-for-them-in-rain

12月には娘からこんなニュースが送られてきました。

MEETING WITH THE MAYOR OF ITABASHI CITY, TOKYO - HRH Crown Prince of Johor

ちょうどその時一緒にいたマレー系女性にジョホール州の皇太子が日本を訪問していると伝えると、その皇太子の叔母が現16代アゴンの奥さんなんだと教えてくれました。彼女によれば、この一月に任期を終える16代アゴンはとっても国民に好かれていたそうです。

  

ジョーホール皇太子、板橋区長を訪問

第15代アゴンが任期満了前に突然退位したため、急ぎ即位せねばならず、その後もコロナによる長期ロックダウンやイレギュラーな総選挙など多くの困難を乗り越えた第16代アゴン・アブドラ国王と王妃が人気者であったことは、外国人の私にも想像に難くありません。マレーシアのスルタン、自由で魅力的!と感じるのは私が一般市民大衆だからで、高貴な方ならではの様々なご苦労がおありなのでしょう。

子供向けのマレーシアの歴史の本によると、王族の血統はとても重要らしく、数百年も昔のマラッカ王国血統とのつながりのあれやこれやがあるらしい。あ、2年前に買ったその本、まだ半分も読んでないんですけどね。母国以外の文化・歴史に触れるって、難しいけど楽しい。

ライター:KAYAの母 2020年より夫娘とともにマレーシア生活をスタート。ときに鋭く、ときにゆる〜く、話題に切り込みつつ、ぼやいてもらいます。