新形式のTOEFLと新タスクADTについて

多くの大学で出願時にスコア提出が求められる英語能力テスト(English Proficiency Test)の代表格TOEFL。この夏、数年ぶりに大幅な変更がありました。新しくなった形式の全体像と新タスクのアカデミック・ディスカッション・タスク(ADT)をみておきましょう

新形式のテストは所要時間が2時間弱。これまで約3時間の TOEFL で集中力の持続が難しかった受験者にはアドバンテージになりそうです。ただし、リーディングでは問題数が 2/3 に減るため一問に対する配点が高くなり、読解が苦手な受験者は苦戦するかもしれません。

 旧形式時間新形式時間
Reading3~4 文  各 10 問 4文の場合はそのうち1つが得点に関係しないダミー問題(どれがダミーかは知らされない)30 問 54 分
または
40 問 72 分
2 文  各 10 問 ダミー問題の廃止20 問 35 分
Listening講義 3~4 つ+会話 2~3 つ 全 28~39 問講義 4 つ+会話 3 つの場合はそのうち1セットの講義+会話がダミー28 問 41 分
または39 問 57 分
講義 3 つ+会話 2 つ 全 28 問 ダミー問題の廃止28 問 36 分
Speaking課題4つ17 分課題4つ17分   変更なし
Writing総合ライティング エッセイ(300 語以上)20 分
 +
30 分
総合ライティング オンライン授業風の課 ADT100 語以上)20分   変更なし
 +
10 分

中でも大きく変わったのはライティングで、エッセイ作成のタスクがなくなり、代わりにオンライン授業を想定した 100 語程度のライティング、アカデミック・ディスカッション・タスク(ADT)になりました。以下のような画面を見て、自分の意見を10分間で書き上げます。

このタスクで気をつけるべきポイントは、

・教師の問いを正確に読み取り、自分の立場(賛成・反対)を明らかにする

・自分の賛否の理由を例をつけてサポートする(例として、Andrewは「異なる分野で実務のセンスが得られる」、Claireは「授業料や教材費が毎年値上がっている」を挙げている)

・自分の意見を述べた上で、他の生徒の発言に対してコメントし、自分の考えと関連づける

複雑なタスクではありませんが、短い時間で簡潔にまとめる必要があるので、時間を測ってパラグラフライティングを繰り返し練習しておくと良いでしょう。