KLスカラン by KAYA   第5回

複眼で見るマレーシアA面
「ぱぶりっくトランスポーテーション部活動報告」
1つのトピックに母娘それぞれの感性で迫るコラボレーションコラム

*スカラン(sekarang) :マレー語で「今」の意

みなさん普段どんな移動手段を使っていますか?車? バス? 電車? 日本に住んでいる方の多くがバスや電車と答えると思います。私も日本では毎日電車&バス通学でした。でもマレーシアに住むと公共交通機関を使うのが想像以上に難しいのです。いや、難しいというか、勇気がいると言ったところでしょうか? システムも分からないのに言葉も堪能ではないので、使ってみるに至るまで少しの勇気と覚悟が必要なんです。私もマレーシアに来てから一年くらいはコロナによる移動制限もあってバスを使う機会がなかったのですが、バス停が家の真ん前にあったので段々気になり始めました。

最初は母とキョロキョロしながら乗ったのですが、意外と乗ってみると難しくないし何よりとても安いことが判明! そこから私と母のバスを使う日々が始まりました。

バスにも色々種類があって、一番メジャーなRapid KL、運賃無料のGOKL、超ローカルなSelangor Omni Busなど運営会社によって、乗り方も変わってきます。同じ会社でもまた様々なバスが存在していて、一階建てのバスもあればロンドンバスのように二階建てのものもあり、古くて大体のブザーとモニターが壊れているバスもあればピカピカの新しいものもあります。個人的観察ですが、高級住宅地のような良いところに住んでいる外国人も使うバスはだいたい綺麗で設置してあるモニターも壊れていません。バス会社側にも忖度があるのかもしれないですね。

さて、実は私、たまにスクールバスではなく路線バスを乗り継いで学校から帰っています。大体10日に1回という中途半端な頻度でそういう日があるので、学校の外に1秒でも早く脱出したくてしかたない私にぴったり! でもなかなかそういう人はいないみたいで、学校で話すと引かれることが多いですが...。そんなこんなで私の乗る時間も相まってか、買い物帰りのおばさん、働きに行く若い人、学校帰りの学生、謎のおじさんなど、様々な人が乗っていて家に帰るまでの移動時間すら面白い、しかも安いと一石二鳥!

  • マレー語が主流言語
  • 色々みんな喋りかけてくる、しかもいろんな言語で。
  • 現地の学生だと思われて(ある意味実際そうだけど)よく道を聞かれてしまう。
  • ある日バス乗っていたらおばさんに話しかけられた。ヤーヤーヤー言ってたら会話が続いてしまったらしく最後降りる時バイバイ言われた。
  • ある日、おじさんにこの場所に行きたいと中国語で言われて困った。言ってることわかるけど中国語初心者の私には説明が難し過ぎた。
  • 選挙の街の様子がよく分かる、日本と違いすぎる!
  • 通る道も毎回違ったり、出発時刻も気まぐれ。(同じ路線のバスが2,3台続けてくることも多々。すごい時はお客さんを乗せたバスが平行に並んで運転手さん同士が喋っている...)
  • 運転手さんがいきなりバス止める&ドア開けてたまたま外歩いていた友達に話しかける。
  • 怒鳴っているのかと思いきや走行中に私用電話してるだけ。お客同士も楽しそうに話しているのかと思えば初対面。みんなフレンドリーだし気まぐれ。

私が14歳までに培ってきた日本の常識を凌駕するいろんな人&景色を見ることができます。スクールバスや車に乗っていたりすると”未知との遭遇”の確率が低いけど、路線バスは確率が高いのです。ローカル路線を制覇するために私が悟ったことは「やっぱりマレーシアはマレー語だよ!」

Saya nak boleh Bahasa Melayu! (マレー語、話せるようになりたい!)

本当はIBの勉強なんかしないでマレー語を学びたい私です。

ライター:KAYA(マレーシア名物ココナツミルクのジャムと同じ名前です) 2005年12月生まれ。マレーシア・クアラルンプールのアメリカ系インターナショナルスクールで国際バカロレアのディプロマプログラムを履修中。十代の視点から日々の気づきを発信していきます。