AO入試のプラットフォームが始動
日本でもAO入試を実施する大学が近年増えてきており、それに伴って志願者数も上昇しています。とはいえ、一般入試と違って出願時期や方法が学校・学部ごとに大きく異なるため、情報検索が煩雑になり、出願そのもののハードルが高いのも事実です。
イギリスの大学に出願を考えている人はご存知だと思いますが、同国ではUCAS(Universities and Colleges Admissions System)というシステムを採用して、複数の志望校へ一括して出願できるようになっています。これと同じようなシステムを日本でも取り入れることを企図して、The Admissions Office、通称TAOというプラットフォームが今年発足しました。
TAOの事務局によると、出願から進行状況の追跡、合否通知の受け取り等ができるようになるとのこと。TAOで入力した基本情報は複数の志願先で共有されるため、同じ書類を出願先の数だけ集める必要が減り、推薦状も受験生本人がTAOからオンラインで直接依頼できるようになります。
受験生にとっては大変有用なシステムですが、日本では始まったばかりのため、まだ参加校は少なく(イギリスではほとんどの大学がUCASを利用しています)、現在のところ、早稲田大学、慶應義塾大学、立命館大学ほか10校ほどに留まっています。ですので、今年の受験生はTAOを利用しつつも、これまで通り各大学のHPに直接アクセスして内容を確認することが必要でしょう。来年以降にAO入試を検討している人はTAOの存在を頭に留めておくといいと思います。(佐々木)