KLクナンガン* by KAYA 第5回

*KL memories (KL追想)の意

地球の暮らし方A面「秋入学って、どうよ?!」

人生で一番長い夏休みが終わり、9月に大学に入学してからもう2ヶ月が経ちました。早いですね。大学生活は思っていたより忙しいです。授業はほぼ毎日あるし、宿題の量も多い、私の学部(W大学政治経済学部)はほぼ必修で埋まってしまうので効率的な時間割が組めない。それプラスでバイトやサークル、その他諸々をこなしていると徹夜覚悟で遊ぶしかない。(社会人よりかは暇だと思いますが、)日本の大学生は結構暇とか言った人、誰ですか???

私は英語学位プログラム(以下EDPと呼びます)で入学したので、必修授業は全て英語で行われます。先生は日本人もいるけど、欧米、アジア、ロシア周辺出身の先生など多種多様です。生徒はアジア圏から来てる人が多いけど、アメリカとかに住んでたり、ずっとインターナショナルスクールだったりする人が大半という感じです。半分くらいは中国、韓国、台湾出身かな。マレーシアのインター校も大体こんな感じだったので、大きな違いと言えば日本語喋れる人が少し多いくらいです。そんなに変わらない。

秋入学して感じたのは、日本の大学は秋入学した学生に対して厳しいということです。サークルに入ろうと思っても、たったの7つしか新歓もしてくれないし、自分からSNSを通じて連絡しても、春に入る人以外お断りみたいなサークルも結構あります。4月に入学したのに秋から入りたいと言っているならダメなのも分かりますが、9月に入学した人も秋からの入会はダメというのはさすがに配慮に欠ける気がします。別に大した活動もしてないくせにそういう態度を取られるとこっちも入る気失せるよ。昔ながらの就活4月一斉採用みたいー、優秀人材流出しちゃうかもなー。

だから私は最終的に4月に入学した小中学校の時の友達に紹介してもらってサークルに入りました。秋入学で4月入学の知り合いがいない人はどうするんだろう...。大学側は大学を国際的な場所にしたいのに、悲しいことに学生側はそうではないみたいです。こんな感じでEDPとJDP(一般的な日本の大学生が受けているプログラム)の隔たりは結構深刻です。私的にはJDPの生徒と仲良くしたいけど、4月に入学した知り合いづてじゃないとJDP生と友達になるのはかなり難しい。向こうもEDP生は学校生活で接点がない、幻の存在らしいです。事実私はJDP生に「レアキャラ」と言われました。悲しい現実...。

でも正直なぜこんな風になってしまったかは分からなくもない。ずっと日本にいた人と海外で暮らしていた人は見ていること、考えていること、興味のあるポイントが全て微妙に違う。上手く説明できませんが、EDPの人はふわふわしている人が多いです。日本で「暮らしている」という感覚がないのだと思います(こういう性質のおかげで、EDP生は気さくで仲良くなりやすい子が多いので一概に良い悪いとは言えないです)。

ここまで読むとJDPの生徒の方が真面目そうに聞こえるかもしれないですが、授業に関しては正反対です。私が必修をEDP、選択授業をJDPで取って実感したのは、EDP生はめちゃくちゃ真面目という点。大学は勉強をする場所、大学生はたくさん勉強しないといけないという概念が染み付いています。だから講義の遅刻欠席が少ない、講義の後も先生に質問する人がたくさんいる、授業中のスマホ使用もかなり少ない印象。それに比べて、JDP生は遅刻欠席がかなり多いし、酷い時は生徒の半数がスマホでSNSやゲームをしてます(もちろん真面目に授業を受けている人もたくさんいるけどね)。一番違うのは、教室の席の埋まり方。EDPは前の列から席が埋まっていきますが、JDPは一番後ろ・真ん中よりちょい後ろの列から埋まっていきます。こういうのから色々根本的な違いが見えますよね。

色々と悩みは多いけど、頑張って大学生活、楽しんでます。ご心配なさらず。サークル、JDPの友達作りには常に悩んでいますが、最近はバイトにも頭を悩まされています。お局が怖くてバイトに行きたくありません。住んでいる寮に職場があるので実質通勤時間0秒なのは最高ですが、お局が怖い。バイト先の色んな人に「聞き流してね」、「バイト辞めないでね」と言われてるし、それで辞めるのも悔しいのでとりあえず、あと2ヶ月くらいは頑張ります。

ライター:KAYA(マレーシア名物ココナツミルクのジャムと同じ名前です):2005年12月生まれ。クアラルンプール(KL)のインターナショナルスクールを今年卒業し、秋から日本での大学生活がスタート。マレーシア滞在中は『KLスカラン(KL Now)』のタイトルで全13回のコラムを連載。新タイトルになった今後はKL・東京はもとより、世界中のいろんな街をぶらついては立ち止まり、あれこれ呟いていく予定です。