マレーシアノート・教育編その4
マレーシアのインター校「カナダ系カリキュラム」
現在マレーシアでカナダ系の教育カリキュラムを行っているのは、サンウェイインターナショナルスクール(SIS :Sunway International School)1校です。入学時期が年に2回(1月と7月)あり、そのため卒業時期も2回あります。
SISはカナダ・オンタリオ州の教育システムを採用しており、10年生で英語の読み書き能力試験(OSSLT:Ontario Secondary School Literacy Test)があります。このテストに合格すると高校卒業に必要な読み書き能力があると評価されますが、これは高校卒業資格(=大学入学資格)ではないので注意してください。
11年生でハイスクール卒業後、約1年間のカナダの大学予備課程(CIMP:Canadian International Matriculation Programme)を受講することで、オンタリオ州の高校卒業資格・大学入学資格のOSSD(Ontario Secondary School Diploma)が得られます。
10年生で受験するOSSLTは不合格だと翌年に再受験ができ、それでも合格しない場合には代わりの授業を受ければパスできます。ただし、そのぶん他の授業が取れなくなり、卒業に必要な単位数の取得が厳しくなるので、なるべく早いうちにOSSLTは合格しておくのが定石です。また、OSSLTに合格できない英語力のままでは、その先のCIMPの授業では相当苦労する(卒業単位が得られない可能性もある)ので、まずはOSSLT合格を目標に英語学習を進めることを8、9年生の指標にすると良いと思います。
CIMPの大学入学資格OSSDはIBやA-level等に比べると単位が取りやすいとの判断から、IGCSE修了後にイギリス系インター校からこのプログラムに移行するケースも少なくありません。それでも大学予備課程レベルの勉強を続けながら日本の受験対策をするのは簡単ではないと思います。両立は無理と判断して、CIMPを修了してから受験勉強に取り組んで、志望校合格にこぎつけた生徒もいました。
最近の印象ですが、日本の大学はカナダ系カリキュラムについてより詳しく成績の内容を見るようになりました。OSSDの英語は4U(いちばん難しいレベル)の単位を要求する場合や別途SATのスコア提出を求めることが多くなっています。
